平治岳からの坊ガヅル 【H20.1.29】
九州内で雪山を体験しようと佐世保のカヌーショップ『フリーダム』の若手カヤックガイド Nくんと二人で平治岳北尾根から三俣山南峰に登りました。
H20.1.29 〜 30
CL:末永
SL:若手カヤックガイドのNくん
早朝4時にフリーダムのカヌー艇庫であるカヤックセンターで待ち合わせ、西九州自動車道と高速経由で九重を目指す。
九重は、九重ICから九酔渓経由が最も近いようだ。
平治岳北尾根
この写真では、尾根がはっきりしませんが、大船山林道からは、顕著な北尾根を望む事ができます。
平治岳北尾根には、50cm程度の積雪を予想していましたが、積雪は少なくラッセルで苦労することはありませんでしたが、ザックが木に引っ掛って歩くのが大変でした。
若手カヤックガイドのNくん (平治岳北尾根山頂にて)
平治岳山頂から坊ガヅルと三俣山(右)
明日登る三俣山南峰への直登ルートはかなり傾斜が急なのが分かります。
今回のルートは、私自身ほとんどはじめてのルートでした。
法華院山荘でお酒を購入しました。サッポロビール500mlで350円でした。山小屋では、破格の安さです。
もう少し、早く到着していたら、お風呂に入りたかったのですが残念でした。ちなみに、29日(火)平日の宿泊は、無しとのことでした。
平日は、人が少なくていいですね。
避難小屋にて
坊ガヅルの避難小屋には、我々以外の宿泊者はいなかったので、内部にテントを張りました。
このダンロップのテントは、大学2年の時に購入しましたので、既に20年以上使用していますが、まだまだ現役です。
もちろん、最近の軽量化されたテントからすれば、大きくて重たいですが、耐久性にはとても優れています。
シーカヤックによるツーリングの時に使用したいと考えています。
避難小屋にて
荷物を整理していなかった天罰です。朝食のうどん玉2個がねずみ?に食べられてしまいました。
この小屋は、3回目の宿泊でしたが、ねずみ?がでたのははじめてです。
ところで、小屋の老朽化が目立ちはじめました。
・ ガラスが割れています。
・ 雨漏りで床の一部が盛り上がっています。この段差は、大人数での就寝時にはとても不便です。
ぜひ修理してほしいと願っています。
石づくりの避難小屋
坊ガヅルからの法華院山荘
坊ガヅル
坊ガヅルの説明版
坊ガヅルは、ラムサール条約(「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」)に指定されていますが、坊ガヅルで水鳥を見た記憶がない。たぶん、視界には入っていると思うのだが。今度は、意識して観察してみよう。
三俣山南峰には、この案内板の前から取り付きます。いわゆる一般登山道ではありませんので、道標はありません。しかし、踏み跡が顕著ですので、ルートはすぐに分かります。急斜面ですが、思った以上に歩かれていて登りやすかったです。平治岳北尾根の方が、困難に感じました。
三俣山南峰直下からの坊ガヅル
三俣山南峰 1743m
積雪のために、ここから戻りました。証拠写真です。
今回の九重山行は、雪山を体験するために登りましたが、雪が少なく残念に感じていました。しかし、三俣山まで登るとさすがに雪が多く、ラッセルとなりました。
おまけに、前の週に降ったと思われる雨で、雪の表面がクラスト(やわらかい雪の表面に出来た硬い外殻(外皮)のこと。)していてラッセルする際に、すねや太ももが痛くてたまりませんでした。
4時起床の予定が、7時に起きてしまい。その3時間のロスが敗退の大きな要因です。
せっかくの縦走山行予定でしたが、Nくんには申し訳ありませんでした。
実は、山行前日に一睡もしなかったことが隠れた要因です。
皆様もどうか、体調を整えてからの山行を心がけてください。
下の写真は、H17.12.29 の 三俣山北尾根登山のものです。
指山からの三俣山北峰
アルミの梯子がかけられていましたが、撤去もしくは土石流で流失しています。
この部分が、再び雨で土石流となって流れ出す可能性が大きいと思います。
上部には、不安定な大岩が多数ありました。
九重でも寒波の直後であれば、ワカンを必要とする積雪もありえます。もちろんアイゼンとピッケルが必要なことも。
平成18年の正月に九重を登った方は、ご理解いただけると思います。
私は、この冬に三俣山北尾根を登りましたが1m以上の積雪でした。
この時も既に登山禁止となっていたようですが、詳しい情報がありませんでした。登ってみて登山禁止を納得しました。
平成17年6月の大雨で北尾根上部で土石流が発生していたらしく、冬期で凍っていたのでまだよかったですが、不安定な大岩がゴロゴロしていて非常に危険な状態でした。
三俣山北尾根の登山は、特に梅雨時は非常に危険ですので、登山は自粛しましょう。
土石流発生前と全く別ルートのように危険な状態だと思います。
参考:以前の記録