平成11年5月22日(土)
阿蘇根子岳縦走(西峰〜東峰)

メンバー
CL 末永
SL K山

 
今回の山行は、K山氏が以前ヤカタガウドから東峰へ縦走する際、天狗の峰まで登りそこから眺めた西峰に至る稜線に感動し、『いつかはこの縦走を!』を願っていた山行であった。

 前日19:00に長崎を出発、一路熊本へ23:00日ノ峠分れ着。早々にテントを張り、ビ−ルを飲みながら明日の打ち合わせを行ない、5:00出発の予定をいきなり6:00に変更する。

24:00に就寝。

行 程

 日ノ峠分れ(6:00) ⇒ 西峰登山口(6:47) ⇒ 西峰【天狗の峰】(7:37) ⇒ 登攀開始(8:10) ⇒ ロ−ソク岩(拡大)(9:20) ⇒ (取付)天狗の峰頂上(11:00) ⇒ 天狗のコル(11:20) ⇒東峰へ出発(12:00) ⇒ 東峰(12:30) ⇒ 東峰出発(13:25)
⇒ 天狗のコル (13:25) ⇒日ノ峠分れ(14:45)






 22日6:00
日ノ峠分れを出発、舗装された道を日ノ峠へ。

 

 

 日ノ峠は、根子岳西峰と高岳の登山口となっている。登山口には、5〜6台の駐車スペ−スがある。西峰へは、滑りやすい黒土の登山道を急登する。左側は、藪っているが断崖絶壁になっている。50分で西峰山頂に立つ。山頂は、テント(4〜5人用)が1張り張れる。ここに泊って、星空を眺めると気持ちよさそうだ。
 山頂直下で、登攀道具を身につけ、山行記録とル−ト図片手にいよいよ天狗をめざす。しばらくは、藪っていて恐怖心はないが、両側が鋭く切れ落ちている尾根を歩く。この先、尾根は絶壁となっていた。切れ落ちたところからも懸垂で降りれるが、少し手前に残置があったのでそれを支点に南側へ1回目の懸垂下降を行なう。ここは、クライムダウンでもおりれない事は、ないと思うが、もし落ちた時に5メ−トル程したのテラスで止まらなければかなり危険なので無理をせず、懸垂で降りる事にした。しばらく稜線歩きをして私たちは北側をトラバ−ス(細引き残置あり)したが、そのまま稜線越しにも行けそうだった。

 

 


 しばらくすると正面に、ロ−ソク岩と天狗の峰が見える。ここは、稜線が7メ−トル程切れ落ち南北側も鋭く切れ落ちている。 2回目の懸垂下降を実施。6mmの残置がされていた木は、細かったが残置も新しかったのでそのまま使用する事とした。しかし、後から考えれば、シュリンゲも十分に持っていたのでだったので補強してから降りるべきだった。


30メ−トル程、稜線越しに歩き正面のロ−ソク岩手前を北側に3回目の懸垂下降する。ロ−ソク岩を直登して懸垂(支点はあるが強度は未確認)で降りる事も可能と思う。

 下降後、北側をトラバ−スして稜線に上がり、一応ザイルは出したがやさしいナイフリッジの南側をトラバ−スすると天狗の峰西壁基部に出る。ここは、ル−ト中の難所(フリ−で5.6位)である。出だしは、支点も多くやさしい。ハングからは、左へ巻きさらに右へ稜線をめざし登るが、稜線付近の岩はかなり大きい物も含め全て浮いているようなので注意が必要。



 稜線へ出てしばらく歩くと天狗の峰となる。ここでしばらく休み、さらに東へ少し下って天狗のコルめがけ最後の懸垂下降を行う。ここでは、北側(ヤカタガウド側)へ振られないようにすることと下降前には、ヤカタガウドからの登山者を確認(見えないのでコ−ル) して落石には十分注意して懸垂下降する。
頂上には、東側の天狗のコルから、たまに一般登山者も登ってくるようであるが、登りはロ−プがあり、そう危険ではないと思うが下りは南北の両側が切れ落ちているのでロ−プがあったとしてもかなり危険だ。安易に登らない方がよい。

 
 東峰までの詳細については、一般ル−トなので省略します。